2010年3月9日火曜日

近頃の上海

半年ぶりに上海を訪れました。
まずびっくりしたのが、地下鉄網の発達です。
数年前までは上海市内を南北に走る1号線と東西に走る2号線しかありませんでした。
しかし、いまや地下鉄はなんと11号線までできているのです!

日本の観光会社のウェッブサイトでも最新版が間に合わず、9号線までしか載せていないところが多いくらいです。
それだけ建設速度が速いのでしょう。
私はUrbanrailnetという世界中の鉄道網の地図を掲載しているサイトから上海の地下鉄図をダウンロードして持参しました。これには最新の11号線まで載っていたからです。

11号線は最も新しい路線で、浦東区の中心地、花木路から、上海市内の南をぐるっと周回して、上海の北西部の端に位置している上海大学まで走っています。

11号線は文字通り、ピッカピッカ(古い表現ですね(笑))の新路線です。
何もかも真新しく、気持ちいいですね。

ホームは全線ガラス張りで、乗客が誤って線路へ転落するのを防ぐタイプです。京都でいうと東西線のような感じでしょうか。もっともホームの広さは倍ほどもありますが・・・
エスカレーターは右側が立つ方で、左側が急いでいる人むけに空けるよう指示してあります。エスカレーターの足を乗せるところに「立つ人」「急ぐ人」とペンキで書いてあるので分かりやすいです。

切符はピタパなどと同じく非接触型で、改札口にある受信部へ近づけるだけです。
リチャージ型の定期などをもっている人は接触するたびに残高が改札機の表示部に表示されます。
私のようにいちいち切符を買う人は、入場時には改札機へ近づけるだけで入れますが、出るときはスロットへ挿入して回収されます。
リチャージ型のものはカードではなく、縦3センチ、横2センチくらいの小さなお守りのような形状をしています。中央部がちょっと膨らんでいて、柔らかいですね。携帯のストラップと間違えるほどです。
ちなみに、この「カード」はタクシー料金の決済でも使用できます。

改札機は日本のように観音開きではなく、三本の棒が飛び出ている回転式です。
通り抜けるときはこの回転棒を身体で押し回すわけですね。

さて、乗客ですが、さすがに上海大学行きだけあって圧倒的に学生が多いです。
なにより驚いたのは、彼らが日本の学生とほとんど変わらないということでした。
服装はもちろんですが、全員が携帯電話を触っているか、ゲーム機に夢中になっているか、iPodで音楽を聴いているかで、その光景は日本の電車に乗っているかと見間違うほどです。
それはもう海外にいることを思わず忘れさせるほどでした。

逆に若者文化が世界共通になってしまって、地域性を失ったことをも意味していますね。
単一文化はやがて腐敗していくという社会法則を考えると、これは憂うべきことかもしれません。

携帯電話機も交代が激しく、いまや人気はスライド式の大画面タイプです。
画面はほとんどがタッチ式で、iPhoneかと見間違えるほどですが、コピー製品です(笑)。
IPhoneをもっている金持ちの学生もいます。
ほとんどがゲームをしていました(笑)。

今や中国の若者は日本とほとんど変わりません。
このまま若者文化単一化したら、やがて文化は消滅してしまうのではないでしょうか・・・

恐ろしいことです。
文化は多様性があってこそ、次世代を形成するものです。
単一化した文化など、後は死を待つばかりです。

文化の多様性は何とか維持してほしいものです・・・

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